今のところ唯一の公式本「WordPress+Welcart導入・設定ガイド」
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Welcartを導入するなら読んでおいて損はなし、Welcartの公式ガイドです。
私も2013年の発売直後に本屋に走りました。何しろ、開発者であるコルネ(株)の南部さんが執筆しているので、安心感があります。
もちろん参考になるところもたくさんあるのですが、物足りないと感じるところもあり、カバーする対象レベルを「広く浅く」な感じにしてしまったかな?という印象。
しかしながら、今のところWelcart本はこの1冊のみとなりますので、抑えておいて損はないでしょう。
Welcartをこれから始める人向け
前半はWelcartの導入と設定項目の解説、後半がフックを多用したカスタマイズ方法の説明という構成になっています。
前半は事細かにWelcartでの設定方法を説明してくれてありますので、これから初めてWelcartを使うという方には、困った時の辞書代わりになってくれると思います。
既にWelcartでECサイトを運営していた私は、前半部分は殆ど読む必要がありませんでした。参考になっているのは後半部分です(後述)。
ちなみにこの本では、ECサイトのデザインの作り方は説明されません。デフォルトのWelcartテーマを基に説明が進んでいきますので、オリジナルデザインのWelcartのECサイトを作りたい場合は、まずはWordPressでのサイト作成方法を他の本で学びましょう。もちろんHTMLとCSSの基礎知識があることが前提です。
これ1冊でカスタマイズがけっこう出来る
コードがかなりの長さに渡る場合でも、Welcart公式ガイドのサポートサイトから、コードをダウンロードできます。
PHPをわかっていたほうがもちろん理解度は上がりますが、わからなくてもコピペで出来てしまう、この楽チン感。
Welcartのフォーラムでもよく質問が上がっている、以下のようなカスタマイズ方法が掲載されています。
- 商品ページのカートボタンの位置を変更する方法
- 商品ページの数量入力フィールドをセレクトタイプに変更する方法
- お客様情報の入力必須項目を変更する方法
- お客様情報の「国」の項目を非表示にする方法
- カートページの「在庫ステータス」の欄を削除する方法
PHPの説明も、PHPがわかる人にはわかるであろう感じで書かれています(笑)。私はまだレベルが足りないので、PHP本などを読みながら解読しないといけないことが多いですが・・・、わかるようになれば、更なるカスタマイズの参考にもなるでしょう。
フィルターのリストがあったらよかったかな?
Welcartのカスタマイズで一番多いのが、フィルターによる出力変更です。このサイトでも紹介している、
なども、その類です。フィルターフックは手軽なだけに、使う頻度も高いです。
しかしながら、カスタマイザーが欲しいそれらのフィルターのリストがこの公式ガイドにはありません。
挙げれば恐らく何百?となりそうな膨大なフィルターがWelcartには仕掛けられていますが、それでもカスタマイズによく使われるフィルターのリストは欲しかった所です。私など、コードを眺めていてようやく「あれ?ここにもフィルターあったんだ」という感じですから・・・。
どういうレベルの人を対象にしているのか、若干の曖昧さが感じられてしまうのはこのような部分です。
Welcartをやるなら、とりあえず持っておけの一冊
もうWelcartを使って長いし、PHPもわかるから自分で何でも出来るわい、という人には必要ありません。そうでなければ、手元にあっても損はない本だと思います。
ただし、やはりWordPressそのものについてや、サイトデザインについてはこの本では解説されませんので、別途勉強する必要があります。その場合には、最初の一冊にはこの本ではなく、まずはWordPressの基礎本で別途じっくり学び、その後でこのWelcart公式ガイドを導入するのがスムーズにいくと思います。
求められるスキル
- WordPressの基礎
- PHPの基礎があれば尚良し(なくても可)
小さなECサイトのWordPress+Welcart導入・設定ガイド[Welcart公式ガイド] (Small Business Support)
- 出版社 翔泳社
- 著者 南部 正光, 森川 徹志
- 価格 ¥ 3,024
- 発売日 2013/05/15