巷のWordPress本とはわけが違った「WordPress ステップアップブック」
スポンサーリンク
ついに消費税が上がりました。
今まで「税込み」表示に慣れてしまっていた我々ですが、「税抜き」表示に触れるようになり、「税金ってお店じゃなくて国に払ってたんだ!」と、何だか当たり前のことを思い出させられています。「税込み」表示は、国が民衆に「税金を払っている感覚を無くさせる」作戦だったとか・・・。まんまとやられていましたよ。
という訳で、3月は気になっていたPC本を駆け込みで4冊ほど買ったわけですが、そのうちの1冊がこの「WordPress ステップアップブック」です。
ちなみにそのうちのもう1冊もHTML5のエビスコム本。私はすっかり彼らのロイヤルカスタマー(笑)ですね。
WordPress本としては、最近まで「WordPressデザインブック(レビュー)」を手元に置いてリファレンス用に使っていましたが、だいぶ時間が経ち、情報が少し古くなってきていました。
そこで今回は買い替えのつもりで購入したのですが・・・。これまた中身がパワーアップしていて、これまでとは全然違った、新しいWordPress本になってました!恐るべしエビスコム。
今回は、データベースを確認しながらWordPressサイトを構築
これまでのエビスコム本と同様、ゼロからウェブサイトを制作していく手法は同じです。説明の手法もこれまでのシリーズと一緒で、ステップ・バイ・ステップなので、置いていかれることもありません。
※HTML5&CSS3のウェブサイトを構築するので、これらの知識も何となく程度には必要。
今回の「WordPress ステップアップブック」の最大の特徴は、そのステップの途中の所々で「データベースを見る」作業があること。
違いを解かり易く言うと、
- これまでのエビスコム本:「○○というコードをここに入れれば、△△が表示される」ことを学べる
- この本:「○○というコードはデータベースの××を参照して、△△を出力する」ことを学べる
という感じでしょうか。
もちろん、これまでの本でも十分に公開できるレベルのWordPressテーマは出来ます。今回は、それを更に深く掘り下げて、より使いこなしレベルを上げよう、という意図がある本だと思います。
特に、query_posts周辺の動きは、WordPressの基礎が理解できているだけでは難しいです。最新のWordPressではquery_postsではなくget_postsやWP_Queryなどを代わりに使いますが、それらはどのような仕組みでデータを抽出させているのか、WordPressを使うのであれば、理解出来る様になっておいて損はないでしょう。
レシピ本ではない
上記のような内容になっているため、「この本を最初から最後まで辿っていけば、オシャレなWebサイトが出来る」訳ではありません。
本の流れとしては、Webサイトの完成を目標にゼロから最後まで進めますが、飽くまでも「WordPressの仕組みを理解して、自分が実現したいデータをブラウザ上に出力できるようになる」ための本です。
でもWordPressのコードの仕組みがわかれば、サイトづくりの幅が間違いなく広がります。更にWordPress.orgで公開されている無料テーマなどをダウンロードしてきても、コードを見て自分でカスタマイズすることも難しくなくなるでしょう。
デザイン手法などは「現場でかならず使われているWordPressデザインのメソッド(レビュー)」などと併用すれば、かなりイメージに近いWebサイトになっていくと思います。
この本で学べること
- WordPressのバックエンドの動き
- 無駄な条件分岐を減らして、シンプルなコードでテーマを作る
- HTML5に対応した、サイドバーやお問い合せフォームの出力方法
- レスポンシブ(スマホ対応)の方法
先ほども書きましたが、Webデザインを学ぶ本ではありません。それらは別に勉強しましょう。ただ、この本を理解できるようになれば、WordPressの挙動がわかるので、自分がやりたいデザインもしやすくなると思います。
この本に向いている人
- WordPressが全く初めてではない人(初めての場合は同じエビスコムの「WordPressレッスンブック」がオススメ)
- HTMLとCSSの基礎知識がある(HTML5も出てくるので、多少でもかじってあるとより良い)
- 既にWordPressでテーマを作った経験がある人
- WordPressのコードはなんとなくわかるけど、なんかもやもやしている人
- WordPressの無料テーマを作って公開したい人
その辺のあまっちょろいWordPress本とは一線を画す本です。データベースまで踏み込むあたりは、ある意味「マニアック」とも言えるかもしれません。
現在、Welcartの無料テーマも鋭意製作中ですが、バックエンドの動作関連では間違いなく出番が多い本の一つです。中級以上の方でWordPressを触る人には、良いリファレンス本になるのではないでしょうか。
WordPress ステップアップブック
- 出版社 ソシム
- 著者 エビスコム
- 価格 ¥ 3,024
- 発売日 2013/11/12